1976年に韓国・経済企画院から発刊された「請求権資金白書」の発刊の辞を日本語訳したものです。
※参考サイト naver専門情報
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発刊の辞
去る1960年代は民族中興と自立経済を誓った長期経済開発計画が着手されたことにより、近代化の足がかりを構築した我が歴史上最も意義深い年代だったと言えましょう。
特にこの期間は解放後断絶されていた韓・日関係が1965年12月正常化されたことにより、両国が経済協力面で新たな章を広げることとなった時期でもあります。
長い間難航を重ねてきた韓・日交渉が妥結を見、成し遂げられた韓・日国交正常化とともに我々は日本から無償3億ドル、有償2億ドル、総5億ドルの請求権資金を1966年から1975年まで10年間にかけて持ち込むことになりました。
この対日請求権資金は農水産業の近代化と中小企業育成、綜合製鐵建設と多目的ダム、道路、港湾、電力等、主要機関産業育成に効率的に使用されました。
さらにこの請求権資金は1960年代初めから始まった我が国の経済開発5カ年計画の遂行においても効果的に使用されたことも事実です。
従って、この資金が具体的にどの部門にどのように使用され、またどんな成果をもたらしたのかをはじめ、その導入背景と分野別導入実績等を体系的に綜合、整理しておこうということがまさにこの白書発刊の趣旨と言えましょう。
この対日請求権資金白書が有用な資料として国民のみなさんと関係者に参考になることを願うところです。
1976.12
副総理兼経済企画庁長官
南悳祐
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