「あけましておめでとうございます」を韓国語で何というのかご存知ですか?
새해 복 많이 받으세요
ですね。
おそらく、あなたもすでにご存知だったと思います。
発音は「sehe bong mani badeuseyo」です。
복のあとに鼻音で始まる많이がくるので복のパッチム「ㄱ」が「ㅇ」へと音変化するのがポイントです。
ところでこの새해 복 많이 받으세요。
単純に「あけましておめでとう」と同じ意味のあいさつ表現だと記憶している方が多いのですが、厳密に言うと「あけましておめでとう」とは使われるシチュエーションが違うのです。
確かに新年のあいさつではあるので、年が明けて初めて会う人には「안녕하세요~」の代わりに「새해 복 많이 받으세요~」とあいさつするのは日本と一緒なのですが、
韓国人の中で仕事をしていると、このあいさつは前年12月20日以降からもう使い始めることになるんです。
年末でも새해 복 많이 받으세요とあいさつする理由とは?
実は새해 복 많이 받으세요は年末から年始にかけて使うあいさつです。
なぜ韓国人は「あけましておめでとう」と年末からあいさつしてしまうのでしょうか?
その理由は새해 복 많이 받으세요を直訳したうえで、日本語の「あけましておめでとう」の意味と一度比較してみると分かってきます。
韓国語の方の直訳は「新年、福をたくさん受け取ってください」です。
一方、日本語の「あけましておめでとう」は、古い年が終わって、新しい年を迎えたことにおめでとうと言っているわけです。
だから、「あけましておめでとう」は古い年が明けて新しい年が始まらないと使えないあいさつだということは、あなたも当然お分かりになるはずです。
しかし、韓国語の「新年、福をたくさん受け取ってください」には、”古い年が終わって”とか、”新しい年が始まって”など、年が明けたという意味がどこにも入っていないんです。
新年という言葉は入っているものの、これも単に「新しい年は福をたくさん受け取ってくださいね〜」と相手に願掛けするような意味になっているにすぎません。
だから、年が明けた1月に「新しい年はいい年になるといいですね!」という意味で使えるのはもちろんなのですが、年末からでも「来年はいい年になるといいですね!」という感覚で使うこともできるんです。
メールでの使われ方
韓国ではクリスマスの12月25日が祝日になっているので、クリスマスの前から1月1日まで休暇をとる企業が多いです。
世界的に見てもクリスマス休暇を取る国が多いので、世界の趨勢に合わせているという意味もあるかもしれません。
いずれにしてもクリスマス前に1年の仕事納めになることが多いため、その頃には一緒に仕事をしている人と、例えばこんなメールのやり取りが行われます。
◯◯님(◯◯さま)
안녕하세요? □□입니다.(こんにちは。□□です)
(中略)
올해도 1년동안 고생 많으셨습니다.(今年も1年間お疲れさまでした)
연말 마무리 잘 하시고 (年末をうまく終えられて)
새해 복 많이 받으세요!(新年、福をたくさん受け取ってください)
□□드림(□□より)
そして、新しい年の初出勤日になると、メールの内容がこんな感じに変わります。
◯◯님(◯◯さま)
새해 복 많이 받으세요.□□です。(新年、福をたくさん受け取ってください。□□です)
(後略)
つまり、新年になると日本語のあけましておめでとうございますと同じ使い方になるわけです。
いかがでしたでしょうか?
「안녕하세요」を「こんにちは」、「잘 먹겠습니다」を「いただきます」というように韓国語の表現を日本語の訳文と1対1で結びつけて覚えてしまうと、韓国語の本来の意味がなかなか見えてくるようになりません。
たかがあいさつですが、韓国語は日本語と表現の発想が結構違います。
発想が違うと使われ方・シチュエーションも微妙に違ってきますので、ぜひ一度直訳をして本来の意味から理解してみてください。
すると、なぜこの場面でこの表現が使われるのかが分かってくるようになりますよ!
「あけましておめでとう」だけではなく、日本語と韓国語の間には似ているようで使い方が微妙に違う表現がたくさんあります。
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