前回、韓国語の謙譲語を整理してみました。
その流れで、今回は尊敬語の全体像も整理してみます。
尊敬語とは 「話の主語になる人や、話の聞き手に対して敬意を表すために使う言葉」です。
韓国語ではこの尊敬語のことを「존댓말(尊大言葉)」もしくは「높임말(高める言葉)」と呼んでいます。
一般的に尊敬語は「言う」を「おっしゃる」、「する」を「される」というようにその人の行動や状態に尊敬語をつける方法があります。
ただ、それだけではなく、目の前にいる人の名前に「さま」をつけるなど「名詞」を尊敬語化したり、尊敬する対象につける助詞が尊敬語化してしまうというパターンもあります。
ここでは
・動詞、形容詞を尊敬語化する方法
・名詞を尊敬語化する方法
・助詞を尊敬語化する方法
の3つをみていきましょう。
1)動詞、形容詞を尊敬語化する
動詞・形容詞語幹+시(으시)
日本語では「行く」を尊敬語にすると「行かれる」、「試す」だったら「試される」となりますが、この「られ、され」に相当する言葉が「시」です。
単純に動詞の語幹の後ろに시をつければいいのですが、動詞の語幹がパッチムで終わっているときは「으시」をつけることになります。
가다(行く) ―> 가시다(行かれる)
받다(受ける) —> 받으시다(受けられる)
예쁘다(きれいだ) —> 예쁘시다(おきれいだ)
좋다(良い) —> 좋으시다
基本的にどんな動詞、形容詞にも(으)시をつけてしまえば尊敬語になります。
ただし、一部으시をつけてはいけない単語があるんです。
それは次の「単語自体で尊敬の意味を持っている単語」を使わなくてはいけないときです。
単語自体が尊敬の意味を持っているもの
먹다(食べる) —> 잡수시다, 드시다 (召し上がる)
(x)먹으시다
자다(寝る)–> 주무시다 (お休みになる)
(x)자시다
죽다(死ぬ) —> 돌아가시다 (お亡くなりになる)
(x)죽으시다
말하다(言う) —> 말씀하시다 (おっしゃる)
(x)말하시다(ただし、韓国人でも使う人がいます)
있다(いる) —> 계시다 (いらっしゃる)
※있으시다は「ある」の意味であればOKです。
2)名詞を尊敬語化する
尊称
これは日本語にもある(あった?)ように「母」を「お母さま」、「お客」を「お客さま」、また個人名に「さん」「さま」をつけることで、相手に尊敬の気持ちを伝える方法です。
ただ、韓国語では「さま」をつける範囲が日本語より広く、「先生」「社長」「部長」「先輩」「技師」など職位、地位にも「さま」に当たる単語をつけています。
「さま」:~씨(さん) —> ~님(さま)
姓名+님(姓名さま)
선생님(先生さま)、사장님(社長さま)、부장님(部長さま)、
선배님(先輩さま)、고객님(顧客さま)、기사님(技師さま→運転手さん)
もし、선생! 사장! など님をつけないで呼ぶとしたら、それは相手が自分より目下だということを相手に伝えていることと同じになります。
「〜方」:사람/~명 –> 분
여러 사람(いろんな人→みんな)–> 여러분(みなさま)
~하는 사람(〜する人)–> 〜하시는 분(〜される方)
세명(3名)–> 세분(3名さま)
여러분は大勢の聴衆に向けた呼びかけでよく使われますね。
また、話している人の家族を呼ぶときには次のような言い方があります。
남편분:旦那さん、ご主人
사모님:奥さま
아드님:息子さん
따님 :娘さん
아버님:お父さま
어머님:お母さま
単語自体が尊敬の意味を持っている単語
할아버지, 할머니 —> 어르신
이름(名前) –> 성함
나이(年齢) —> 연세(年歳)
생일(誕生日) —> 생신(生辰)
집(家) –> 댁
집안 (家族)–> 댁내
말(言葉) —> 말씀
밥(ご飯) —> 진지
술(酒) –> 약주(薬酒)
이(歯) —> 치아(歯牙)
병(病) –> 병환(病患)
3)助詞
韓国語では主語を表す助詞「が」や対象を表す「に」を意味する尊敬語があります。
가/이(が)–> 께서
는/은 (は)–> 께서는
선생님께서 영어를 가르치셨어요(先生におかれては教えられました)
사장님께서는 이미 퇴근하셨습니다(社長さまにおかれてはすでに退勤されました)
에게(に)–> 께
할머니께 선물을 드렸어요(おばあさんにプレゼントを差し上げました)
助詞を尊敬語化するときは、セットで述語(動詞形容詞)部分も尊敬語にします。
前回の謙譲語とあわせて、このくらいわかっていたらほとんど尊敬語は理解したと言えます。
韓国語では本当に重要な表現ですので、繰り返し確認してくださいね。
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