この記事は、
のつづきです。
まだお読みでない方は、前回の記事からお読みになられるとより理解が深まります。
前回の記事では、「~기」には動詞や形容詞を名詞化する機能があるものの、「〜すること」という訳をつけるよりも、日本語で言うところの「聞き」「読み」「書き」というようなニュアンスを出す言葉と考えた方がいいということを説明しました。
~는 것と~기を比較したときは、おおよそこの考え方で通じるのですが、しかし・・・。
やはりこれだけではどうもうまく説明できない言葉もあるんです。
それが今日の本題「~ㅁ」をつけたときです。
例によって、まずは小学館の朝鮮語辞典の解説を見てみましょう。
-ㅁ
1:用言を名詞化する:…すること、…であること
- 배움(<배우다) 学ぶこと
- 믿음(<믿다) 信じること、信仰
- 즐거움(<즐겁다) 喜び
- 읽음(<읽다) 読むこと、読み
- 삶(<살다) 生きること etc
朝鮮語辞典の解説はこれだけです。
~기と~ㅁの比較は載っていませんし、そもそも訳語が「〜すること」なので使い分けを知ることはできません。
特に읽음に「読み」という訳語をつけているところをみると、韓国語能力試験の科目にある「읽기」も「読み」という訳をつけられるのに、一体全体何が違うんだ??という話になりますよね・・・。
では、何が違うのか??
残念ながら、これがうまく説明できないんです・・・ orz…
しかし、違いは確実にあるんですね。
どう違うのかを感じていただくために、例を出します。
小学館朝鮮語辞典の例文にも出されていた「배움(学ぶこと)」。
배우다(学ぶ)が名詞化された言葉ですが、배움と배우기の違いを調べてみるためにnaverを活用してみましょう。
まず「배우기」を検索してみます。すると出てくるのはこんな感じ。
- 생활영어회화 저렴하게 배우기(生活英語会話低廉に”배우기”)
- HSK 5급6급 “중국어배우기”(HSK5級6級中国語”배우기”)
- 신촌홍대 드럼학원에서 드럼배우기(新村弘大ドラム学院でドラム”배우기”)
- 마술 배우기 – 어린이를 위한 특별한 마술도구배우기(美術”배우기”−子供のための特別な美術道具”배우기”)
この배우기をどうすればきれいな日本語に訳せるか・・ですが、배우다は「学ぶ」という意味なので、前回の記事の方法に従うと「学び」という言葉がまず浮かびます。
イメージとしては「学び」なわけですが、ただ、そのまま使うと日本語としておかしいので、うまく意味がつながるようにここでは「お稽古」とか「レッスン」とかの言葉を仮に置いてみてください。
では、もう一方の「배움」はどうか?naverで検索してみるとどうか?
”내일배움카드”という言葉がたくさん出て来てしまうのですが、それを除いて拾ってみると
- 배움의 자세, ‘나는 아직도 배우고 싶다’ (”배움”の姿勢「俺はまだ学びたい」)
- 습관,배움,배짱에 관하여![조직관리](習慣、”배움”、心構えについて[組織管理])
- [849권째 북리뷰] 배움을 돈으로 바꾸는 기술([849冊目ブックレビュー]”배움”をお金に変える技術)
- 삶과예술배움청, ‘배움’으로서의 삶을 다시…(命と芸術”배움”庁、”배움”としての人生をまた・・)
- <고성군 종합사회복지관> 배움에 제한은 없다….(<コソン郡総合社会福祉館>”배움”に制限はない・・・)
こんな感じで、いろいろ出てきます。
で、この배움を訳してみると、まさに「学び」という言葉がそのまま使える文章なんです。
- ”배움→学び”の姿勢「俺はまだ学びたい」
- 習慣、”배움→学び”、心構えについて[組織管理]
- [849冊目ブックレビュー]”배움→学び”をお金に変える技術
- 命と芸術”배움→学び”庁、”배움→学び”としての人生をまた・・)
- <コソン郡総合社会福祉館>”배움→学び”に制限はない・・・)
~기は、上に示した通り「〜すること」というより「読み」「書き」「聞き」という動詞が名詞化された日本語をイメージするといいという説明をしましたが、
배움でご覧いただいた通り、~ㅁも「学ぶ」に対して「学び」という名詞をつくるという機能を持っているということがわかりました。
つまり、日本語で見る限りでは「~기」も「~음」も、つまり「배우기」も「배움」も日本語訳としてはやっぱり同じなわけです。
しかし、やっぱり使い分けはあると言わざるをえない・・・。
では、どう違うのか?
勘のいい人は、上の検索結果をみて「배우기」と「배움」が出てくる位置が違うということに気づかれたのではないでしょうか?
つまり、배우기の方は「お稽古」や「レッスン」と意訳した方がわかりやすかったように、どちらかと言うと具体的な何かを”学ぶ”という「活動」「行動」について言い表すのに使われているのに対して、
배움というのは、より抽象的に「学び」という行為の概念を言い表すのに使われているという違いがあります。
しかし、この説明では、恐らくよくわからないかもしれません。
なので、韓国の政府機関「国立国語院」がどういう説明をしているのか見てることにします。(出典)
出典から該当部分を翻訳したものがこちら。
‘-음’は ‘-기’に比べ既に知っていたり、起こった事実に対して多く使われ、事実性が強い。こうした違いから‘-기’と ‘-음’はそれぞれ異なる形容詞に合わせられる傾向がある。
‘옳다(正しい), 나쁘다(悪い), 이롭다(得だ), 분명하다(明らかだ), 확실하다(確実だ), 틀림없다(間違いない), 드러나다(露見する), 알려지다(知られる), 밝혀지다(明らかになる), 발견하다(発見する), 깨닫다(悟る), 알다(知る), 주장하다(主張する), 보고하다(報告する), 알리다(知らせる)’ などは、その前にそれぞれの主語と目的語に ‘-음’が使われる構成を要求する。
- 철수가 학생임이 틀림없다. (O)(チョルスが学生であることが間違いない)
- 철수가 학생이기가 틀림없다. (X)
- 철수는 자신이 학생임을 알렸다. (O)(チョルスが自分が学生であることを知らせた)
- 철수는 자신이 학생이기를 알렸다. (X)
しかし、쉽다(易しい), 어렵다(難しい), 힘들다(辛い), 좋다(良い), 싫다(嫌だ), 즐겁다(嬉しい), 좋아하다(好む), 싫어하다(嫌がる), 두려워하다(怖がる), 바라다(願う), 희망하다(希望する), 기원하다(祈願する), 시작하다(始める), 계속하다(継続する), 그치다(止める), 멈추다(合わせる), 명령하다(命令する), 약속하다(約束する)などは、前にそれぞれ主語と目的語に ‘-기’が使われる構成を要求する。
- 철수를 만나기가 어렵다. (O)(チョルスに会うのが難しい)
- 철수를 만남이 어렵다. (X)
- 철수는 공부하기를 좋아했다. (O)(チョルスは勉強するのを好んだ)
- 철수는 공부함을 좋아했다. (X)
説明を読んでも、訳がわからないかもしれません。
しかし、説明冒頭の「‘-음’は ‘-기’に比べ既に知っていたり、起こった事実に対して多く使われ、事実性が強い。」という部分に注目してみると
逆に「~기」というのは「まだ知っていないこと。まだ起こっていないこと。」に使われる傾向が強い・・・ということが言えることになりますよね?
韓国で買った文法書ではこんな説明をしています。
・기:行動的、外面的
・음:事実的、観念的、内面的
これだけではまだまだわかりにくいかと思いますが、この色分けを元にもう一度배우기と배움の違いを具体的に見てみると、
「배우기が行動的」で、
「매움が観念的」である
ということは何となくわかるのではないかと思います。
- 생활영어회화 저렴하게 배우기(生活英語会話低廉に”배우기”)
- HSK 5급6급 “중국어배우기”(HSK5級6級中国語”배우기”)
- 배움의 자세, ‘나는 아직도 배우고 싶다’ (”배움”の姿勢「俺はまだ学びたい」)
- 배움에 제한은 없다….(”배움”に制限はない・・・)
배우기の方が具体的な行動で、배움はなんやらもわっとした抽象的な概念について話していることが少しは見えたのではないでしょうか?
ということで「기」と「음」。
どうしても説明しづらい韓国語の文法概念の説明でした。
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